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全国大会に向けて

全国大会に向けて、実行委員長松沢氏をはじめとした4名の皆様からコメントをいただいております。

有機農業時代の幕開けを!

不耕起、無除草、無間引きの畑で

 

大会実行委員長 松沢政満

全国の有機農業を実践している皆さん、今年はどんな年でしたか。
百姓はもちろん、行政、農協、流通や食べること、その他いろんな形で有機農業を支えている人たちも、最近 の異常気象や社会現象に当面して、”やっぱり有機農業だ!”との思いを強くしているのではないでしょうか。
 先進国と言われている国の中では、最も有機農業支援の政策が遅れている日本。その日本の中で近代化農業の
先進地を自他共に認める「豊橋」において、来年3月10〜11日、”全国有機農業の集い愛知県豊橋大会”(第 35回日本有機農業研究会全国大会)を開催します。テーマは「自然の叡智に学んで、農と食から循 環の暮らしへ」です。
 「自然の叡智」は愛知万博のテーマでしたが、有機農業の大会にこそふさわしい主題だと思い ます。地球環境問題を優先的に考えなければならない時代に求められる「新時代の有機農業」を皆で考え、循環型の文化を社会に提示する道筋を拓きたいと願っております。
 東海ブロックでは、行政を動かし、地域を変えるほどの有機農業運動の実績は乏しいですが、 逆境の中でも、この地域ならではの有機農業で自立し、がんばっている仲間がいます。
 時あたかも「有機農業推進」が近く法制化され、法的「形式」が整います。我こそはと全国各
地で日本の有機農業実践の「前例」を築き上げて来られたみなさんに、この時期に当地にお集ま りいただき、有機農業による持続可能な社会の基礎となる循環型の文化を発信することで、新規 就農を目指す人、慣行農法の農家、農政関係者や農協などが有機農業に取り組みやすい環境を創っていただけたらと思います。
 豊橋・田原地域が変われば、日本の農業は大きく動きます。日本の食、医、教育や環境の危機を救うために も、みなさんの結集により、日本の有機農業の新しい時代の幕を力強く開けたいと思います。非力ではあります が、地域の有機仲間が精いっぱいの真心を込めて準備をすすめています。ご来豊をお待ちしております。

 

このかさを伝えたい

正木早苗さんは「土と健康05年3月号」の
「熱き心くん」で就農までのアレコレを紹介

愛知県新城市 正木 努



 このたび有機農業の集いが行われるここ東三河の地に就農して、はや3年が経とうとしています。就農当初か ら地元の方々にお世話になってここまで順調に営農させてもらっています。地元においては有機、慣行にかかわ らず近隣の方とのお付き合いがあります。
 そのお付き合いのなかで、果物やお肉、魚などの差し入れや、日々の生活や農作業において助けていただくこ とが多々あり、農的な生活の中にはそれが欠かせないものとなっています。
  しかしそんな関係を私たちが築けているのはおじいちゃん、おばあちゃんばかりで、若い世代 との交流がなかなかありません。若い世代は町に仕事に行き、田んぼや畑で日中顔を合わせるの はお年寄りばかりだからです。すなわち農業を現役で支えているのは70、80代の方ばかりです。
 これから10年後のこの地域の田んぼや畑を考えると、誰も手をつけずに放置されたそれらの姿 が想像され、とても心配になります。今私たちが近所の方々からご厚意でいただいているおすそ 分けや、生活、農作業での助け合いも、将来的にはなくなってしまうのではないかなと思ってい ます。そうなるととても寂しい気がします。とはいっても若い世代に農業をやれと押し付けるわけにはいきません。やはり農業というものが魅力ある職業だということがわからなければ、今後 やる人も増えないでしょう。
 そこで今回の有機農業の大会です。私たちは農業が大好きです。これほど生活をエンジョイできる職業は、なかなかないのではと自分たちは思っています。夫婦、家族はいつでも家におり、一緒に仕事ができ、日々の生活の糧のために田んぼや畑に出て体を動かし、そのなかに育つ作物の生育に喜び、 虫や土を観察し驚き、そしてそこで得た収穫物を味わう。稼ぐお金は少なくともほどほどにあれば十分。日々の 生活はとても充実しています。
 この豊かさを伝えたい、そんな気持ちです。とても小さなことですがこれがなかなか難しいことなのでしょう ね。大会では皆さんとそんな話ができたらなと思います。よろしくお願いします。

 

地域の人に助けられて自らの手でる暮らし

若い世代の人が一人でも多く有機農業の世界の扉を叩いてくれることを願って・・・

愛知県新城市        
星 洋輔・さやか



 はじめまして! この春より、愛知県は新城市にて夫婦で有機農業を始めた星洋輔・さやかと申します。
11 月 に入り、ようやく冬の気配が近づいてきました。当農園も、先日やっと田んぼ・畑が一段落し、この原稿を書い ているところです。
 ほんの5年前まで、「農」とはまったく無縁の日々を過ごしていましたが、今はどんどん自給 率も上がり(自分とこの新米は感慨深いですね!)、「百姓」ならぬ「十姓」ぐらいではあります が、お客様に旬の野菜を届けられるようになりました。
 思えば、都市に暮らしていた学生時代、頭の中には「本物の食とは?」ということと、「これ からもずっと続けていける暮らしとは?」というテーマがぐるぐると回っていました。その答を 追い求める5年間を経て、それを実践に移し、自らの手で「暮らし」を創りあげようと歩み始め たところです。
 まったく知らなかった新城という土地に飛び込んでみれば、地域の方々が親切にしてくださ
り、空き家、空き農地、空き農機を世話していただきました。また、農作業をやっていく中で、
近くに有機農業を実践する仲間(豊橋有機農業の会の大先達方)が何人もいるのでとても心強く、助けられています。「本当に人に恵まれているね」と話しています。
 これから冬になり、収穫した材料で味噌や干し芋、漬物を作ったり、正月には餅をついたりと、まずは「食」 を通して、自らの「暮らし」を彩っていこうと思います。そして来年は鶏を飼いたい!(犬も!)とか、ゆくゆ くは自力で「家」を建て、両親と三世代で農園を経営したい! などとプランを練っています。
 来年開かれる全国大会では、有機農業の諸先輩方よりいろいろとお話を聞きたく思っています。また、私たち のような「暮らし」に共感する若い世代の方が一人でも多く、有機農業の世界の扉を叩いてくれることを願って います。ぜひ豊橋大会にお越しください。

 

貴重な野菜を駄にしないために

会長の嵐てる子さん(左)
副会長の横山鈴子さん

土と生命を考える会          
村上邦昭・嵐てる子  



 1976年、健全な農業を目指す生産者と安全な食物を求める消費者が出会い、提携して無農薬、無化学肥料 による野菜作りに取り組む。当初は虫食いの被害も多く、季節による過不足も極端だったり、さまざまな困難に 直面した。度々話し合い、よりよい方向を求めるなかから、援農や学習会、収穫祭、交流会が持た れるようになった。相互の理解や信頼も次第に深まり、1978年に生産者と消費者の会として 「土と生命を考える会」と名付ける。
 その後、会則や取り組み方などを「しおり」としてまとめ、1980年、第1回総会を開き、「生産者と消費者が互いの立場を理解し助け合って、自然の循環に根ざした安全で健康的な農業と食生 活を探究し確立する」ことを目的とし、今日に至る。
 生産物は全量引取で、週1回、各グループに生産者が一貫して自らの手で配り、消費者とのコ ミュニケーションを図ってきたが、30年も経つと社会の環境の多様化、消費者の家族構成の変化、 高齢化で、消費者会員数は全盛期の半数以下に減る。安全でおいしい有機農法による野菜を、ひと りでも多くの方に知っていただき、貴重な野菜を無駄にしないようにと願っています。有機農業の集いでお会いしましょう!

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